サイイダ・ゼイナブ・モスク ~カイロイスラム旧市街散策
一度、行ってみたかったイスラム旧市街のサイイダ・ゼイナブ・モスク。やっと訪れる機会を得ました。
サイイダ・ゼイナブとはイスラム教の預言者ムハマドの孫娘(預言者の娘婿でスンニー派第4代カリフであるアリーの娘。ハサンとフセインの兄弟)。一説ではカルバラの戦いの後、エジプトに逃れてきたサイイダ・ゼイナブがこの地に埋葬され、その場所を記念してモスクが建設されたといわれています。(一方で、サイイダ・ゼイナブ廟は実際にはシリアのダマスカスの同名のモスクにあるという説も)。
いずれにしてもイスラム教徒にとっては重要な巡礼地であるとともに、カイロ最大級のモスクの一つ。歴史的建築物とはいっても、観光客ばかりが行く博物館的モスクというよりも、いつも一般市民の訪問が絶えない、地元の人々の生活に根差した生きたモスクといえます。私がこのモスクの名前を知ったのは、ナギーブ・マフフーズ作のノーベル文学賞受賞小説『バイナルカスライン(張り出し窓の街)』(訳:塙治夫)を読んでから。特に女性のイスラム教徒の信仰が厚いようで、何かあると「そうだ、ゼイナブさんにお参りして、お願いしよう」という言葉が出てくる様子にも、市民に愛されるおっかさん的なモスクということが伝わってきます。
場所は、イスラム地区の端、カイロに現存する最古のアフマド・イブン・トゥールン・モスクからも近いのですが、地下鉄サイイダ・ゼイナブ駅からも歩いていけます。この駅前からモスクまでは、いわゆる門前町のようになっていて、様々な日常品や食料品を売る露店が続いていて、いかにも活気にあふれた下町風情に溢れています。
街の人に道を聞きながら15分程歩いてゼイナブさんに到着。女性専用入り口で靴を預けて中に入っていきました。
女性用礼拝スペースにしか入りませねしたが、馬蹄形アーチが連なる列柱と、大きなモスクランプとその上の天上のアラベスク模様が美しい。モスクの中は、祈りをささげる場所であると同時に、人々の憩いの場でもあります。買い物に疲れて一休み、涼を取っている人、お昼寝をしている人、壁際に座り込んで熱心にコーランをに読んでいる人。女性だけの空間なので、とても安心できます。
私もベンチの間のじゅうたんに寝転がって、天井の模様とモスクランプをしばし眺めていました。明かり窓から光が差し込み天上のように美しい。
しばらく休んでいると、モスク内でお母さんに待たされているのか、退屈そうな姉妹が不思議そうに私の方を見ていたので、片言のアラビア語で話しかけてみました。すると学校で英語も勉強しているみたいで、ひとことふたこと英語で返事が返ってきました。そして、人と同じく、モスクで涼をとっている黒猫がベンチの下に... 逃げないんですよね。イスラム教徒は猫をかわいがるので、ここに住んでいるのかな。皆でセルフィ―を1枚。
サイイダ・ゼイナブとはイスラム教の預言者ムハマドの孫娘(預言者の娘婿でスンニー派第4代カリフであるアリーの娘。ハサンとフセインの兄弟)。一説ではカルバラの戦いの後、エジプトに逃れてきたサイイダ・ゼイナブがこの地に埋葬され、その場所を記念してモスクが建設されたといわれています。(一方で、サイイダ・ゼイナブ廟は実際にはシリアのダマスカスの同名のモスクにあるという説も)。
いずれにしてもイスラム教徒にとっては重要な巡礼地であるとともに、カイロ最大級のモスクの一つ。歴史的建築物とはいっても、観光客ばかりが行く博物館的モスクというよりも、いつも一般市民の訪問が絶えない、地元の人々の生活に根差した生きたモスクといえます。私がこのモスクの名前を知ったのは、ナギーブ・マフフーズ作のノーベル文学賞受賞小説『バイナルカスライン(張り出し窓の街)』(訳:塙治夫)を読んでから。特に女性のイスラム教徒の信仰が厚いようで、何かあると「そうだ、ゼイナブさんにお参りして、お願いしよう」という言葉が出てくる様子にも、市民に愛されるおっかさん的なモスクということが伝わってきます。
場所は、イスラム地区の端、カイロに現存する最古のアフマド・イブン・トゥールン・モスクからも近いのですが、地下鉄サイイダ・ゼイナブ駅からも歩いていけます。この駅前からモスクまでは、いわゆる門前町のようになっていて、様々な日常品や食料品を売る露店が続いていて、いかにも活気にあふれた下町風情に溢れています。
街の人に道を聞きながら15分程歩いてゼイナブさんに到着。女性専用入り口で靴を預けて中に入っていきました。
女性用礼拝スペースにしか入りませねしたが、馬蹄形アーチが連なる列柱と、大きなモスクランプとその上の天上のアラベスク模様が美しい。モスクの中は、祈りをささげる場所であると同時に、人々の憩いの場でもあります。買い物に疲れて一休み、涼を取っている人、お昼寝をしている人、壁際に座り込んで熱心にコーランをに読んでいる人。女性だけの空間なので、とても安心できます。
私もベンチの間のじゅうたんに寝転がって、天井の模様とモスクランプをしばし眺めていました。明かり窓から光が差し込み天上のように美しい。
しばらく休んでいると、モスク内でお母さんに待たされているのか、退屈そうな姉妹が不思議そうに私の方を見ていたので、片言のアラビア語で話しかけてみました。すると学校で英語も勉強しているみたいで、ひとことふたこと英語で返事が返ってきました。そして、人と同じく、モスクで涼をとっている黒猫がベンチの下に... 逃げないんですよね。イスラム教徒は猫をかわいがるので、ここに住んでいるのかな。皆でセルフィ―を1枚。
by chiarablue
| 2018-03-10 16:00
| カイロ歴史地区散歩
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地中海人(「ばはる☆あびあど」البحر الأبيض とはアラビア語で地中海のこと)56カ国訪問
by chiarablue
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